静かなもの。

彼は痩せていていろんなところがごつごつしている。

ぴんと張った弓矢のような細い線で成り立っているからだ。

弛みがなくて。



でも彼の中でやわらかいところ。

私を想ってくれる心と
つつんでくれるくちびる。

あたたかくてやわらかい。どこまでもやさしくて。

いつも触れていたい。
ずっと探している。


私のところにとどくのを。



だいすきなだいすきな。

真夜中の電話

彼と付き合ってから
よく電話で話をするようになった。

初めて電話をした時から
話しているとすごく落ち着く
と感じていた。


ただ頭が良くてテンポがいいのとは違って。

話せば話すほど気持ちがほどけていって
安らいでいく。

彼のやさしい声がじんわりと染み透っていく。

あったかいお日さまの下でひなたぼっこをしているみたいな。

自分の心の琴線に触れる小説を読んだ時みたいな。


いつまでも心地よくて。


なのでいつも
何をこんなに喋っただろうと思う位
気が付くと時間が過ぎている。


おやすみを言う時
ほんのちょっとさみしいけれど

たしかに繋がっていると思えるから


静かに静かにまた明日を待ちながら
眠りにつく。


二人いつまでも一緒にいたいね。

初、思う。

今日は彼のお家に初めておじゃました。

きちんとしていて
落ち着いた空間。

いつも彼が過ごしている場所。

ちゃんと自分が心地いいように暮らしている。
それが伝わってきた。

家の住み方に、その人の心の在り方が現れると思う。
いろんな事を適当にすまさないで
自分のした事は最後まで見届ける。


そういう彼自身があちこちから垣間見えた。


人見知りなところぼーっと横を向いてるところちょっと自慢気に鼻をこすってるところご機嫌で鼻唄を歌ってるところ


どれも大好きで



好きになればなるほど遠く思えてしまって手を伸ばしてしっかりつかんでいないともうどこかに行ってしまいそうで
でも実はちっともそんな事はなくて

いつもいつだってそこにいて笑ってくれているのに。
でも人を好きになるってこういう事で

そしてこんなにゆるゆると自分の心を包んでくれる人を好きになってよかったなと。


彼の腕の強さとかあったかさや笑い顔を思いだしながら帰る電車の中
でした。

彼。というひと。

やばい、やられた。
すごい人に出会ってしまった。


純粋で誠実で真っ直ぐで嘘がない。

今日それを確信した。
となりに座って話している彼を
こんなに素直に受け入れる事ができた。


これほどの人には出会った事がなかった。
ここまで気持ちを注ぎ込んでくれて
私も全てを委ねる事ができる。


今日はきちんとまっすぐ彼を見る事ができた。

心を投げ出せた。



ありがとう。こんな私をきちんと好きになってくれて。

よかった。あなたをこんなに好きになれて。


夜も一人じゃないよ。
いつもずっとこれからも。

焼きとりとマカロン

突然夕方
焼きとりが食べたくて仕方なくなった。
まぁ、焼きとりを食べるとすれば、飲みに行くか
いつも行く伊勢丹の焼きとり屋さんで買うかのどちらかで
今日は他の用事もあったので
伊勢丹に行くことにした。

だいたい7時半くらいになると売り切れてしまうので
急いでいったのだが(たかが焼きとりされど焼きとりで)
なんとか間に合った。
本日はハツとぼんちりと合鴨の串と皮を2本ずつ。
満足した。





今日は飲み会に行っている彼。
昨日はたくさん話をした。
彼は自分の心の中のいろんな事を少しずつはなしてくれる。
多分そういう事を他人に打ち明けるのはすごく
決心もいっただろうし
迷いもあっただろうと思う。
だから私はいつもそれを真摯に受け止める。


弱い自分に引け目を感じる必要はない。
だれもそれを笑ったりなんかしない。
本当に弱い人間というのは、毎日愚痴をこぼしたり
人の気持ちが考えられなかったり
まわりが見えなかったりするものの事だ。
毎日ちゃんと頑張っている人は
たまに心が涙を流しそうになったら
泣けばいい
つらいと思ったら
ぜんぶ言葉にすればいい。
必ずその時に
ちゃんと耳を傾けてくれる人がいるはずだから




弱くて結構。
人間は支えあって歩いていくもの。




またひとつ
心が近くなったね。


またひとつ
大好きになったよ。

あいたたた

今朝起きたら腰に激痛が走ってうごけなかった。
小学生の時に鉄棒技に失敗して墜落し
その時に腰をしたたかに打ったのだ。

今でもよく覚えている。
落ちたまま全く動けなくてこれから自分はどうなるんだろうと空をみながら考えた。

それからずうっと冬の寒さが厳しくなると痛みだす。自分サイズのコルセットは手放せない。




今日は昨日の名残なのか
彼が恋しくてしかたなかった。
忙しいのかな
休憩しないのかな

あ、いた。
めずらしくにっこりしてくれたのに
今日は私がぎこちない。

想いが募りすぎてもよくない。
大好きだからってよくばりすぎてもだめだ。



一人の時にあれこれおもいだして
今度いつこのかわいい喋りかたを聞けるんだろうなとか
また手を繋いでくれるといいな とか
こっそり自分の宝箱を開けるように
ちょっとずつ楽しみにするのがいい。



帰りは手をふって振り返ったら
もう他の方向いてたけど(笑)


今日もありがとう。

とぼとぼ冬道

とりとめもなくいろんな事話して

たまに右に顔を上げると
照れたような笑い顔があって。

どこまでもどこまでも歩いた。

ぎこちない二人が
ちょっとずつちょっとずつ近づいていって
気持ちを確かめながら
お互いの笑顔を探して


言葉が確実に積もっていく。やさしく降る雪みたいに彼と私の心をゆっくり溶かしていく。


大丈夫。 つながっている。

明日もあさってもずっと。

だからバイバイもさみしくないよね。