青春のリグレット

本日は中学校の体育祭にいってきた。
昨日の天気とはうってかわってぴかぴかの晴れ。
私が卒業してからずいぶんたつのでどんな風にかわっているかと
思いきや

今の子も昔の子もかわりはない。
いい子もちょっとわるい子もおそろいの体操着に身を包み
短距離走の生徒を声をからして声援し
綱引きでは勇ましい女子が男子よりも力を発揮し

次からつぎへと競技に追われ
係の仕事に走りまわるすがたも
いきいきとなんて楽しそうだったことか。


応援合戦では男子の制服を着た女子のきりりとした可愛い姿がよかった。
体育祭は、いつの時代も 異性への売り込みチャンスである。
外から見ているだけでは分からないが
リレーでゴボウ抜きしている雄姿や
ビリだけどマイペースに走っている子の
汗ではりついた前髪なんかに 
きっとドキドキしちゃっているんだろうな。

こうやって 学校の体育祭にいくときまって
最後は おきざりにされたような気持ちになる。
自分はもう決してもどることのできない時間。
共有できない空間。
あのころはこんなにいいものだとは分からなかった。

いつもは 大人になって いいことがたくさんある と思っていた。
好きなものをすきなだけ買える事。
大好きな人とずっと一緒にいても
だれにも叱られないこと。

だけど今日だけは
いつのまにか大人になってしまったことを残念におもった。
もっとゆっくりあのころをかみしめていればよかった。

くやしいから
明日 欲しかったワンピースを
色違いで買っちゃおうっと。
そんなひとりごとをいってみた。
前を歩く 日焼けしたゼッケンの後ろ姿達に。

十五歳の残像
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