ジャズを聴き
それは、1本の映画がきっかけだった。
友人に連れられてそれを観た。
そして 出会った。
その映画は50年代のニューポートジャズフェスティバルの
ドキュメンタリーだった。
モンクにアニタオディにサッチモにチャックベリー
今の私ならそうそうたる出演者だということもわかる。
しかしそのときの私にはなにもわからなかった。
でもはいってきたのである。
ジャズが 私の中に
ピアノが、トランペットが、サックスが
あの独特のリズムに
打ちのめされた。
自分の中でその芽はあった。
小さい頃病弱だった私は
洋品店を営む家の2階で
店から流れるFMのリズム音やベースの音を
聴きながら１人寝ていた。
ジャズを聴くとその頃のことを思い出す。
これが私の聴きたかった音楽だ と思った。
その中で 明くる日すぐにレコードを買いにはしったのは
チコ・ハミルトン・クインテッドだった。
いわゆるウェスト・コースト・ジャズで
斬新なのはチェロの独奏があることだった。
チェロとフルートのからみの部分は
70年代の応接間というかんじがした。
とにかくなつかしいけれども
いままでめぐり逢えなかった音だった。
それからジャズを聴きまくった。
聴きはじめたらいつまでも聴いていられる。
ジャズというものはそれこそいろんな曲のタイプがある。
プレーヤーの数だけあるといってもいいくらいだ。
だから今ジャズを苦手だと思って聴いていない人も
きっと自分が好きになれるものがあるはずだ。
私のようにド素人でかまわない。
好きなようにおもうままに聴いてみてはどうだろうか。
ぜひ出会ってほしい。
